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2013年6月16日日曜日

Aria Pro II PE - 1500



半年ほど探していたギターを
ようやく手にいれることができた

Ariapro2のPE-1500というギターだ
このPEシリーズは70年代後半に産み出され、
今でも根強い人気に支えられているモデルだ

この1500はその初代PEであり、
当時の最高位機種である
1977年発売当時の価格が15万円
当時の大卒初任給が10万円であることから、

グレードの高さをうかがい知ることができる

ネックはメイプル3ピース、

指板は現在ワシントン条約により輸入が規制されているハカランダ(ブラジリアンローズウッド)、
ボディーはメイプル、
そしてピックアップには当時のリプレイスメントパーツブームを感じさせる、
ディマジオ製のSUPER DISTORTIONだ

なによりも着目したいのは、

当時ギター制作技術としては本家アメリカ産ギターに肉薄しつつも、
コピー品であることから評価を得られなかった日本ギターメーカーが作り出した
そのオリジナリティー溢れるデザインだ
かつて日本のギターメーカーはこぞってフェンダーやギブソンなど

アメリカのギターのコピー品を作ってきた
しかし模倣ではなくオリジナルのデザインで勝負したのが、

当時マツモク工業に在籍していた林信秋氏だ(現アトランシア代表)
その精神はデザインに表れており、

バイオリンの風合いを感じさせるアンティークブラウンのラッカー塗装に、
オリジナルスーパーマチックブリッジ、
コントロールノブにはローズウッド材を嵌め込んだ独自のもので、
芸術的とさえ言える両面アーチドトップ加工は木工技術の高さを見てとれる
そして、セットネック仕様でありながらハイポジションへの

ストレスないアクセスを可能にしたヒールレスカッタウェイは海外ユーザーすらも驚嘆させた

今回手にいれたギターは、

シリアルから推察するに78年製のマイナーチェンジ型の第二期であり、
いわゆるジャパンヴィンテージと呼ばれるものだ
取引される金額はけして高いものではないが、

手にいれようとしてもなかなか取り扱いがないレアなギターである

古いものが必ずしもいいものではないが、

いいものというのは時代を越えて評価されるべきものだと思う


2 件のコメント:

  1. 実は私はこのギターを持っています。40年以上前に購入、当時は受注生産的な販売で注文してから3ヶ月以上たっての納入でした。ジャズをやっていましたが4ビートから16、クロスオーバーとどの場面でも活躍でした。
    古希を迎え、数本のギターを整理していますがこれについてはやはり迷います。
    バイオリン塗装の美しいギターです。

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  2. 良いギターですね。
    共に過ごしてこられたギターはさそかし思い入れもあるかと思います。

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