ページビューの合計

2020年3月19日木曜日

RS-850とRS-ESPRITのプリアンプの違い

RS-ESPRITのプリアンプを手に入れました。
回路の取り方に若干の違いがあるが、部品の位置のマイナーチェンジ程度。
この二つはおそらく同じプリアンプだと思われる。



James Tylerのトラスロッド

高いギターと安いギターの1番わかりやすい違いはトラスロッド。
安いギターはかなり回してもぜんぜん効かないが、きちんと作られたギターはトラスロッドを数十度回しただけで効く。
季節の変わり目でJamesTylerがやや準反りになっていたので出荷時の設定の真っ直ぐに近づくようにしようとしたけど、普通の六角レンチが入らない!
どうしたものかと思っていたら、ハードケースに入ってるだろうと思い探すと純正レンチを発見。
サイズは5/32インチと一般的なものだけど、このショートアームタイプでないと弦を張ったままトラスロッド調整ができない。
中古品を買った人は要注意ですね。

このレンチで抑えめに60度回す。
すぐにネックが適切な位置に来る。
これは精度が高くきっちりトラスロッドが埋め込まれているからロスなくロッドの動きがネックに伝わるため。
この辺が適当なギターだとトラスロッドが回りきったりなんてことになり再起不能になるわけです。

2020年2月9日日曜日

Ariapro2 RS-850 RSサーキット・タイプⅠの秘密




アリアプロのRS-850
スレイブピックアップを搭載し、その独特のプリアンプから出されるサウンドは唯一無二(アレンビックを除いて) EQの可変もよく効きノイズレスかつファット。
愛用者では頭の痛い問題としてはそのプリアンプ部分。
樹脂ポッティング処理されているため内部回路がどうなっているか分からず、修理はおろか交換もできない。
経年劣化したRSサーキットは弾いているとだんだん音が小さくなって音が出なくなるという病気がある。
(おそらく症状的に内部コンデンサの経年劣化が疑われる)
前回RS-850の紹介の際にたくさんのコメントを頂きました。

それを受けて数年越しに何とかしたいと思い立ち上がりました!







 件のRSサーキット
 外装はがし

 ナイフで地道に削ってみます

小一時間格闘の末背面基盤部分は樹脂の除去に成功
ここからが大変でした・・・

背面は凹凸が少ないためナイフで何とかなりましたが、
表部分は実装パーツがあるためナイフでは厳しい・・・
また、パーツ類の表記数値や型番を削ってしまったら解析が困難になります。

樹脂を薬品で溶かす方法も考えたんですが、樹脂の素材がエキポシなのかシリコーンなのかも分からないので二の足を踏んでいました。

ライターであぶると多少燃えるようなので、ためしに半田ごてを当ててみる。


これが正解でした。
経年劣化した樹脂がだんだんと崩れていきながら剥がれ落ちます。



熱しながら半田ごてで地道に掘削を続けます。



掘り進めて3時間ほど。
ようやく全貌が明らかになりました。


オペアンプがあまり見ない形状ですね。
調べるとこれ一つでオペアンプ4つ分の働きをするクアッドオペアンプというものようです。


かすれてほとんど読めないですが、なんとか「NEC」というところと型番の「L○○○516?」のようなところが見えます。

 これってこれなんじゃ・・・と今推測してるのがこれ
Lではなく μ(ミュー)みたいですね516ではなく451C説が濃厚です。



樹脂の除去に成功したのでこれから回路の解析に入りたいと思います。
進展ありましたらまた報告します。

2019年12月20日金曜日

アリアプロ2 まとめ Aria pro ii

おそらくこのブログは日本で数少ないアリアプロをフューチャーしたブログだと思う。
アリアプロのよさというのは、かつてfenderやgibsonが憧れの存在だったころ、物真似ではなく、日本オリジナルのギターを作ろうとしてきた熱意や意欲、そしてものづくりへの情熱を感じるからだ。
本物を作ろうと思う意思は時代を超える。今弾いても発見や新鮮さがあり面白いギター・ベースばかりだ。

■Arai Diamond期 1966年頃~
■Aria期 1960年代頃~
荒井貿易がギターの販売を始めたのが1963年頃のようです。
そこからArai Diamond→Ariaと名前を変え、モズライトコピーモデルやビザール、箱物ギターなどの販売をしています。

1532T
ジャガーやムスタングを思わせる形状(こういうのはoffsets guitarsというジャンルがあるみたいです)
時代的にもほぼビザール
ネックにはビザール特有の謎の木が使われているんですがこれは何なんでしょうね?
木目的にはマホガニー系統に近いですが、極端に軽くスカスカ。
サーフミュージックには向いてる気はします。
60年代当時のものと、現代のリイシューされたものがあり、新しいほうはピックアップが大きいP90タイプのようなものになっている。




1302T



2312
60年代の日本のギターとしてはかなり真っ当なものが多い。
この2312にしても杢の出た美しいギターであり、初期からかなりの技術力があったことが伺える。

■Aria proⅡ期 1975年~


このころからアリアプロフラッグシップのPEという名称は存在しているようです。
基本的にはフェンギブのコピーの制作をしていた時代と思われる。
ドラゴンの彫刻のあるストラトPE160は結構レアですね。

■Matsumoku黄金期 1977年~

 知る人ぞ知る伝説のPE-1500
このギターからariaの転換期が来たといっても過言ではないでしょう。
荒井貿易が脱コピーギターの明確な理念を掲げ、
林信秋氏によってデザインされたマスターピースです。
ヘッドに文字が書いてあるのですが、よく読むとこのようになっています。


 上はオリジナルのPE-1500で下は近年のリイシューです。

オリジナルは

Designed & Approved by H.Noble
Original Custom Body P.NO.555719
A Product of Matsumoku 4 11 NM

リイシューは
Designed & Approved by H.Noble
Original Custom Body P.NO.555719
Produced by Arai&Co.Inc.Japan

となっています。
H.Nobleは林信秋氏のペンネームのようなものです。
オリジナルカスタムボディとヘッドに書いてしまうくらい自信を持って世に送り出したのではないでしょうか。

リイシューPE-1500はアーチが小さめで塗装もマットな質感です。


他にもマツモク期には面白いギターが盛りだくさんです。

PE-1000
漆塗装を用いた独特の質感。PE-1500は指板がハカランダなのに対してこちらはローズウッド



また、PE-1000GC
これはThe Boomtown Ratsというバンドのギタリスト
Gerry Cottのシグネチャーモデルです。

PE-1000をベースにコイルタップ、ブースター、フェイズ、ローカットハイカットバイパスを含む5段階ロータリースイッチフィルターを搭載しています。


2019年11月15日金曜日

Celestion スピーカー交換

パワーアンプ修理のときに無茶をして壊してしまった4発キャビネットの片側2発をCelestionのVintage30から同じくCelestionのG12T-75に交換。
サイズは一回り小さいが許容入力は15Wx2ほど上がる。
Vintage30はミドルローがメインで押し出す感じが強くG12T-75はハイが出やすい。
G12T-75の方が好みかも。
爆音で出してないからわからないけど。
ステレオ入力にすれば、それぞれが別系統になるので比較できるようあえて別々のスピーカーを混在させてみた。
マンションに置くにはいかにもオーバースペックな4発キャビネットですが、近々出番があるかも、、!